「日本で一番最後に夕日が沈む場所」
「台湾まで直線で111km、石垣島より近い異国情緒あふれる島」

それが、日本最西端の島・与那国島(よなぐにじま)です。

一度行けば必ず「人生のオーブ」(経験値)を手に入れられる――そう断言できる、日本で最も遠い「日本の果て」。

この記事では、与那国島の魅力を余すことなくお伝えしつつ、実際に訪れた筆者が感じた「ここでしか味わえない感動」をすべて詰め込みました。

与那国島旅行を検討している方、ドクターコトー診療所の聖地巡礼をしたい方、そして謎多き「海底遺跡」に潜ってみたい方へ贈る、究極の完全ガイドです。

記事のハイライト

  • 台湾より近い!?日本最西端の異国情緒
  • 「Dr.コトー」聖地と絶景観光スポット8選
  • 【完全版】謎の海底遺跡ダイビング攻略法
  • 島内の移動は「バイク」一択な理由
  • 2025年最新アクセス情報

与那国島ってどこ? 台湾より近い日本最西端の島

与那国島は沖縄県八重山郡に属する日本最西端の島。
面積28.91km²、人口約1,700人。

与那国島は沖縄県八重山郡に属する日本最西端の島です。驚くべきはその位置関係。

  • 台湾(花蓮)まで:わずか111km
  • 石垣島まで:127km
  • 那覇まで:508km

つまり「日本国内よりも台湾の方が圧倒的に近い」のです。晴れた日には肉眼で台湾の山並みが見えることもあり、「ここは本当に日本?」と思うほどの異国感が漂います。

日本でありながら日本じゃない。そんな不思議な空気感が、与那国島最大の魅力の一つです。

日本最西端の碑(西崎)で味わう「人生レベルアップ」の瞬間

与那国島に着いたら、まず最初に訪れたいのが「日本最西端の碑」がある西崎(いりざき)です。

ここに立つと、本当に「日本の果て」に来たことを全身で感じます。眼前に広がるのは果てしない太平洋と、水平線に沈む日本で一番最後の夕日

日本最北端の宗谷岬、最南端の波照間島、最東端の納沙布岬と並ぶ「最果て四極」の一つ。ここを制覇したとき、まるでRPGのラスボスを倒したかのように「人生のオーブ」(経験値)を一つ手に入れた感覚に襲われます。私も高校の教科書で見たものを実際に見て、感慨深ものがありました。「ついにきた」友人とそう叫びました。
実際、多くの旅人がここで涙を流しています。本当に、それくらい感動的です。

【日本の最南端を制覇】波照間島旅行記!波照間ブルーと星空に感動する究極の旅日本の有人島・最南端の波照間島への旅!波照間ブルーの二シハマの絶景、最南端の碑の達成感、天然のプラネタリウムのような星空体験を徹底レポート。アクセス、グルメ(黒糖かき氷)、おすすめ宿情報も解説。...
日本最西端の碑

与那国島といえばこれ! 外せない観光スポットベスト選

1. Dr.コトー診療所 ロケ地巡り(志木那島診療所)

大ヒットドラマ**「Dr.コトー診療所」**の舞台となった志木那島。そのロケ地はここ与那国島です。わざわざロケのために建てたこの建物。台風にも耐えてきました。屋上も上がることができました。

志木那島診療所:現在は「コトー診療所」として保存・公開中(入場料あり)。無人の箱にお金を入れます。維持費だと思い、ここは気前よく払いましょう。

ドクターコトー診療所

2. 六畳ビーチ

ドクターコトーでも有名。透明度が異常に高いプライベートビーチ感満載のスポット。

「6畳ビーチ」は、その名の通り 6畳ほどの小さなビーチしかし透明度は島トップクラス。断崖の間にひっそりと佇む“隠れ家”のような浜で、観光ガイドにはあまり載っていないが実は人気の絶景スポット。

注意点は非常に険しい斜面となっている。実際私もサンダルでここを降りようとしたばかりに危うく転落するところだった。ドラマのシナリオさながらだ。

与那国島の六畳ビーチ

3. 立神岩(たちがみいわ)

オープニングでおなじみ。海から突き出た高さ50mの巨大岩。海から矢印が立っているように見えます。

与那国島の立神岩

4. 与那国馬(ヨナグニウマ)とのふれあい

日本在来馬8種の一つで、与那国島の固有種。ティンダハンナ(東崎)や久部良岳周辺で放牧されています。

小柄で人懐っこく、近づいても逃げません。断崖絶壁の岬で、馬がのんびりと草を食む姿は絵画のような美しさです。

5. 穴場スポット:テキサスゲート

あまり知られていませんが、牧場の入り口と出口に馬が逃げないように、トラップが仕掛けられています。バイクがハマらないように気をつけてください。まっすぐタイヤを動かせば怖くはありません。

与那国島のテキサスゲート

6. ヨナグニサン(与那国蛾)──モスラのモデル

映画『ゴジラ』に登場するモスラのモデルになったと言われるヨナグニサン。

・羽を広げると25〜30cm
・世界最大級の蛾
・与那国島を象徴する希少種
見る者を圧倒する存在感で、まさに“島の守護者”のよう。まさにここは「モスラ」に出てくるインファント島。

7. 東崎展望台(あがりざき)

断崖絶壁の岬。放牧された与那国馬がのんびり草を食む姿が絵になります。
天気の良い晴れた日には、東方に西表島を観望することもできます。全速力で駆け抜けたくなりますが、馬の糞に気をつけてください。

東崎展望台

8. 軍艦岩──陸上の“天然軍艦”

軍艦岩

軍艦のようなシルエットをした奇岩。
荒々しい海岸線と相まって、まるで戦艦が海に突き出したような迫力がある。

立神岩とセットで訪れるべきスポット。

【特集】謎の海底遺跡ダイビング完全ガイド

与那国島観光のハイライトといえば、世界的に有名な「海底遺跡(与那国島海底地形)」です。

1986年に発見されて以来、「古代文明の遺跡か?」「自然の地形か?」と議論が続くミステリースポット。現在はダイビングやシュノーケリングでその姿を間近に見ることができます。

与那国島の海底遺跡(正式名称:与那国島海底地形)は、日本最西端の島・与那国島南部、新川鼻沖約100mの海底に位置する神秘的なスポットです。1986年に地元のダイバーによって発見され、1997年にマスコミで大きく取り上げられて以来、世界的に有名になりました。巨大な直角の岩盤や階段状の構造が特徴で、古代の人工遺跡か自然の地形か、今も専門家間で議論が続いています。琉球大学の木村政昭教授(現名誉教授)が主導した調査では、10世紀後半~11世紀前半に水没した可能性が指摘されており、文化財指定に向けた動きもあります。将来的にダイビング禁止区域になる可能性があるため、訪れるなら早めがおすすめです。   

この海底遺跡をダイビングで探索するのは、与那国島ダイビングのハイライト。以下で、詳細を徹底解説します。初心者から上級者まで対応可能ですが、安全第一で準備を整えましょう。

海底遺跡ダイビングの基本データ

場所・アクセス島の南側、新川鼻沖(港からボートで約10分と非常に近い)島のダイビングスポットは全体的に近く、効率的に潜れます。
水深最大25m程度(比較的浅め)(一部情報では17m)。比較的浅めなので、ディープダイビングの経験がなくても挑戦しやすいですが、流れが強いポイントがあります。
難易度中級者以上推奨(流れが強いため)。
※ショップによっては初心者向けの体験ダイビングも可能。者向けにハンマーヘッドシャークとの遭遇を狙うスタイルも。
ベストシーズン11月~4月(冬)
北風が安定し透明度が高い。ハンマーヘッドシャークの群れが見られるのもこの時期。

見どころポイント

  • メインテラス:巨大な階段状の岩盤。遺跡の象徴的な場所。
  • 城門(アーチ):ダイバー1人が通れるほどの岩のトンネル。
  • 二枚岩・拝所:人工的に加工されたように見える不思議な形状。

必要な資格と準備

  •  資格: 基本的にオープンウォーターダイバー(OWD)以上。ドリフトダイビングやディープダイビングのスペシャルティがあると理想的。経験のない人向けに体験ダイビング(Cカード不要)を提供するショップも多数。
  • 準備物: 通常のダイビングギアに加え、フロートやセーフティグッズを推奨。流れが強いので、ガイドの指示を厳守。ショップでレンタル可能ですが、事前確認を。
  •  健康面: 耳抜きや圧平衡がスムーズにできるかチェック。島の医療施設は限定的なので、持病がある場合は事前相談を。

注意点とおすすめショップ

潮流が速いため「ドリフトダイビング」のスキルがあると安心です。安全のため、必ず現地のガイドの指示に従いましょう。

  • 安全対策: ガイドから絶対離れない。中性浮力を保ち、流れに逆らわずドリフト。ショップのスタッフが徹底サポート。ブルーウォーターダイビング時は特に注意。
  • 注意点: 流れが強い日は遺跡全体が見られない可能性あり。人工物か自然物かの議論を楽しむのも一興ですが、触ったり持ち帰りは厳禁。環境保護に協力を。島のアクセス(飛行機orフェリー)が限定的なので、天候チェック必須。   

海底遺跡ダイビングは、ただ潜るだけでなく「歴史の謎に触れる」体験。自分の目で確かめ、感動を味わってください。与那国島の異国情緒と合わせて、人生のハイライトになるはずで

おすすめショップ:

ダイビングスタイルとツアー内容

  • スタイル: ほぼ100%ボートダイビング。ドリフトダイビングが主流で、潮流を利用して遺跡を回遊。1ダイブごとに港に戻って休息を取るため、体力的負担が少ない。1日2ダイブが基本で、リクエストで3ダイブ可能。ランチはショップや宿で。
  • ツアー内容: 海底遺跡ポイントを中心に、城門(ダイバー1人が通れる穴)、二枚岩(穴のある岩)、メインテラス(階段状の岩盤)、拝所(窪みの岩)、御神体(台座付き巨岩)などの見どころをガイドが案内。運が良ければ全体をゆっくり回れます。周囲ではタイワンカマス、ホソカマス、ハギ、クマノミ、ハダカハオコゼなどの魚影も楽しめます。
  • 所要時間: 1ダイブ40~60分。ボート移動が短いので、効率的。

与那国島の移動手段は「レンタルバイク」が最強

島内の移動はレンタカーかレンタルバイクになりますが、圧倒的にバイク(原付・スクーター)がおすすめです。

理由は単純、「坂がエグい」から。自転車で回るのはアスリート並みの体力が必要です。島内にはレンタルバイク店も充実しており、アップダウンの激しい地形に対してバイクが最も快適だ。

ドラマではドクターコトーが自転車で島内を爆走していましたが、地元の人に聞くと全員が口を揃えて言います。

「いや、あれは無理(笑)」

実際、島の道は急勾配の連続。

しかも距離が意外とあり、志木那島診療所から西崎まで片道15km以上あります。自転車で回る猛者はほぼいません。

島民が「自転車は無理」と言う理由は以下。

島は意外と広い(周囲約27km)

風が強い

坂が多い

観光スポット間の距離がかなりある

ドラマの演出としては素晴らしいが、現実的には バイク一択 だと痛感した。電動自転車でもちょいきついです。距離もありますから。

おすすめレンタル店

  • ヨナグニレンタカー(空港すぐ)
  • 民宿やまとう(バイク付きプランあり)

※料金目安:原付1日 2,500円~

泊まるならここ!「旅の館・阿檀(あだん)」がベスト

筆者が宿泊して感動したのが「旅の館・阿檀」。ただの民宿ではなく、「与那国島の魂」に触れられる場所です。

  • 食事が絶品:特にカジキのマース煮(塩煮)は必食。
  • マスターが魅力的:マスターから、ガイドブックに載っていない「台湾が見える日の条件」や「遺跡の話」が聞けます。マスターは沖縄の那覇出身ですが🤫
  • コスパ最強:1泊2食付きで8,800円~(価格は変動あり)。

お土産には60度の花酒「どなん」を

与那国島だけで製造が許可されているアルコール度数60度の泡盛、それが「花酒(はなざき)」です。代表銘柄は「どなん」

火をつければ燃えるほどの度数ですが、香りは芳醇。ロックでちびちび飲むのが通の楽しみ方です。

別の飲み方としては、冷蔵庫に入れて完全に凍ることはないので、とろみがついた「どなん」をゆっくり飲むのが通です。

「どなん」は昔、与那国島が渡るのが難しい『渡難』の島と言われていたのが由来となっています。ロマンに想いを馳せながら飲んでみてください。

どなん国泉泡盛合名会社

与那国島を120%楽しむためのモデルルート

1日目:到着〜西崎(日本最西端)で夕日
• 与那国空港到着
• レンタルバイク手続き
• Dr.コトー診療所セット → 比川浜
• 軍艦岩 → 立神岩
• 日本最西端の碑で夕日鑑賞
• 阿檀にチェックイン・夕食

2日目:海底遺跡ダイビングと島めぐり
• 朝食
• 与那国海底遺跡ダイビング
• 放牧馬を眺めながら島一周
• 6畳ビーチ→テキサスゲート撮影
• 与那国島特有の断崖絶壁を巡る
• 夜は阿檀で島料理と交流

与那国島へのアクセス方法(2025年最新)

飛行機(推奨)琉球エアーコミューター (RAC)
・那覇 ⇔ 与那国(約70分)
・石垣 ⇔ 与那国(約30分)
※1日3~4往復。一番確実で早い。料金:片道12,000~25,000円程度(早期予約で安く)
フェリー福山海運「フェリーよなくに」
・石垣 ⇔ 与那国(約4時間)
・週2往復(火・水・金・土)
・片道約3,700円と激安だが、海況により揺れる&欠航が多い。貨物船に客室がついた船で、揺れますが旅情たっぷり。デッキで台湾が見える瞬間は感動モノです。

最後に―与那国島は「行く価値しかない」

与那国島にはコンビニは1軒だけ、信号も数えるほどしかありません。夜になれば真っ暗です。

でも、それがいいのです。

静かで、広くて、美しくて、人の温かさが半端ない。

日本最西端の碑で夕日を見て、どなんを飲んで、馬に癒されて、

「日本にこんな場所があったのか」と心底驚くはずです。

人生で一度は行ってほしい。

いや、行かなきゃ損です。

あなたもぜひ、与那国島で「人生のオーブ」を手に入れて人生の経験値を上げてください。この経験が別の扉を開くような気がします。

きっと帰る頃には、「またすぐ戻りたい」。そう思うはずです。与那国島が、あなたを待っています。

この記事が、あなたの与那国島旅行のきっかけになりますように。